
2009年4月1日(水)

時代を重ねた趣と格調。大広間や客室は古き良き時代の余情を感じさせる。その佇まいに私は少し緊張していたが、玄関へ入ると奥から優しい笑顔の若女将が出迎えてくれた。そしてほっと和らぎを覚える。
俵屋では、まずお客様を抹茶と季節の茶菓子でおもてなしする。大野の名水で点てた抹茶が宿泊客にはとても好評。お茶を嗜みながらの若女将との会話は心が休まるひと時である。

食事は全てご主人の手によるこだわりの料理。時間に追われないで、ゆっくり味わってほしいと「一客一室」でまごごろ溢れるおもてなしを心がけている。
旬の食材を活かした料理は季節ごとに内容が変わる。

春は色々な山菜をふんだんに使った「山菜のコース」。秋は越前おおの名産里芋を使った「里芋のコース」。冬は福井県ならでは「贅沢かにコース」、またスキー客等に人気の「スキープランコース」は、鍋ものをメインに前菜・焼き物・新鮮な刺身等に「うな重」が付いてボリューム満点。ご主人の得意なうなぎ料理も俵屋の看板メニューの一つだ。「うな重」は格別の味わいがあって、その美味の程が口コミで広がり、昼食用や土用丑の日には出前の注文が入る程の人気になっている。
『長い歴史を受け継ぎ、伝統を守りながら、さらにたくさんの人に俵屋を知ってもらう。とても大変なことだが、それはとても大事なこと。この俵屋旅館に気軽に足を運んでもらいたい。』
と若女将は話してくれた。
(記事:平成大野屋マガジン「おおのじかんVol.4」より)